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登録ボタンを押して、まだ10分。スマホに知らない番号の着信が2件、並んでいます。
ちょっと求人を見たかっただけなのに、仕事中も電話が鳴って困っています。

こんな経験、ありませんか? あるいは、それがこわくて登録をためらっていませんか?
この記事では、転職サイトの電話が多くなる理由と、登録の時に伝えておくこと、もう止めたい時の言い方の文例が分かります。
私は1年目から薬局長を10年続け、後半は人事として薬剤師の採用面接も担当しました。採用する側の席にいた立場から、紹介会社の仕組みを書きます。
結論:電話が多いのは仕組みのせい。最初に「連絡のルール」を渡せば減らせる
先に結論です。電話がしつこく感じるのは、あなたが目を付けられたからではありません。紹介会社は、人が決まって初めてお金になる仕組みだからです。
だから対策も、気合いではなく段取りになります。
- 登録の時に、連絡の方法・時間・今の段階を先に伝える
- 応募は自分の了承を取ってから、と最初に言う
- 止めたい時は「休止」か「退会と情報の削除」をはっきり言う

相手のペースに合わせなくて大丈夫です。ルールを決めるのは、登録する側です。
電話がしつこくなる理由は、紹介会社のお金の流れにある
理由はシンプルです。紹介会社の手数料は、採用する薬局や会社が払います。求職者からは、原則として手数料を取れない決まりです。
出典:石川労働局「職業紹介事業の概要」(2026年10月23日閲覧)
ここから、紹介会社の動き方が見えてきます。あなたは無料で使えるお客さんです。でも、お金を払う相手は薬局側です。
そして多くの場合、手数料は人が決まった時に発生します。登録しただけ、面談しただけでは、紹介会社の売り上げにはなりません。

すると、担当者はどう動くでしょうか?
- 登録した直後、気持ちが熱いうちに話を聞きたい
- ほかの会社より先に、求人を出したい
- 面接まで早く進めたい
登録の直後に電話が集中するのは、このためです。担当者が悪い人だから、という話ではありません。急ぐ理由が、仕組みの中にあるのです。
じゃあ、電話に出ないでいると、もっとかかってきますか?


連絡がつかないと、つながるまで何度かかけてくることはあります。だから最初に「この方法で」と渡すのが早いです。
採用する側から見えていた、紹介会社の事情
ここからは、採用面接を担当していた立場から見えたことです。先に正直に書いておきます。
私自身の転職は、紹介会社を通していません。地域の飲み会で親しくなった知人から、別の地域で薬局をしている社長を紹介してもらい、6年目に移りました。
だから、求職者として電話を受けた体験談は書けません。書けるのは、受け取る側の席から見えた構造だけです。
採用する側からは、紹介会社ってどう見えていたんですか?

採用する側にとって、紹介会社を通すのは、手数料というお金を使う判断です。だから採用する側が知りたいのは、「いつから来られるのか」です。
紹介会社の担当者は、その間に立つ人です。薬局からは早く決めてほしいと言われ、求職者からは急がないでと言われます。だから、急ぎたい理由は、あなたではなく薬局と会社の都合です。
担当者さんも、板ばさみなんですね。

そう思えると、断る時の気持ちも少し楽になりませんか? 相手の事情は分かった上で、こちらの都合をはっきり伝えればいいのです。
しつこくされない登録のしかた:先に決めておく4つ
電話を減らすいちばんの近道は、登録の前に自分の側でルールを決めておくことです。次の4つを紙かメモに書いてから登録します。
- 連絡の方法:メールか、電話か、SMSか
- 連絡してよい時間:たとえば平日の19時以降だけ
- 今の段階:今すぐ動きたいのか、情報を集めているだけか
- 応募の決まり:応募は毎回、自分が了承してから

いちばん効くのは3つ目です。担当者は「この人はいつ動くのか」を知りたくて電話をかけてきます。今の段階を先に言えば、急かす理由が一つ減ります。
4つ目は、電話とは別の事故を防ぎます。知らないうちに応募が出ると、同じ薬局に書類が2通届くことがあります。その話は転職エージェントは何社に登録するかに書きました。
登録フォームに「備考」や「ご要望」の欄があれば、そこに4つをまとめて書いておくと、最初の電話の前に伝わることがあります。
そのまま使える、登録の時の伝え方の文例
決めた4つは、言葉にして渡します。登録フォームの備考欄か、最初の電話でそのまま言える形にしました。
| 伝えたいこと | 文例 |
|---|---|
| 連絡の方法 | 「仕事中は電話に出られないので、ご連絡はメールでお願いします」 |
| 連絡の時間 | 「お電話は平日の19時以降か、土曜の午前だけにしていただけますか」 |
| 今の段階 | 「今は情報を集めている段階で、転職は半年後くらいを考えています」 |
| 応募の決まり | 「応募は、私が求人を見て了承してからにしてください」 |
| 求人の数 | 「求人は、条件に合うものを月に数件まででお願いします」 |
言い方は、ていねいで構いません。でも、あいまいにはしないのがコツです。「できれば」「なるべく」を付けると、相手は「急げばいける」と受け取りやすくなります。
最初からこんなに注文をつけたら、印象が悪くなりませんか?


むしろ逆だと思います。条件がはっきりした人のほうが、担当者も求人を選びやすいです。
採用する側も、知りたいのは「いつから、どんな条件で来られるか」です。そこがはっきりしているほど、担当者も話を進めやすくなります。

もう電話を止めたい時の止め方は3段階
もう登録してしまって、電話が続いている人もいますよね。その時は、止めたい強さに合わせて3段階で伝えます。
| 段階 | こんな時 | 文例 |
|---|---|---|
| 1. 連絡の方法を変える | 転職は続けたいが電話がつらい | 「今後のご連絡はメールだけにしてください。電話はご遠慮ください」 |
| 2. 活動を休む | しばらく動く気がない | 「転職活動はいったん休みます。こちらから連絡するまで、ご連絡は不要です」 |
| 3. 退会して情報を消す | もう使わない | 「退会します。登録した私の個人情報の利用をやめ、消去してください」 |

伝える時は、電話よりメールがおすすめです。言った・言わないにならず、送った日付も残ります。
電話で「やめてください」と言うのは、ちょっと勇気がいります…。


だから文字で送るのが楽です。1文だけで十分ですよ。
3段階目は、マイページに退会の画面がある会社もあります。画面が見つからない時は、公式サイトの下のほうにある「お問い合わせ」や「個人情報の取り扱い」のページから窓口を探せます。
止める時のコツ
- 「検討します」ではなく、何をしてほしいかを1文で言う
- 理由は長く書かなくてよい
- メールで送り、送った日付を残しておく
断るのは、気が引けますよね。でも、はっきり断ってもらえるほうが、相手も次に進めます。
法律で決まっていること(電話の回数を決めた決まりは見つからなかった)
止めたいと伝えたのに続く。そんな時の支えになる決まりもあります。どれも一般論なので、自分の場面に当てはまるかは窓口で確かめてください。
1つ目は、職業安定法の個人情報の決まりです。紹介会社が集めてよい個人情報は、仕事の目的に必要な範囲までです。きちんと管理することも決められています。
出典:北海道労働局「求職者の個人情報の取扱いについて」(職業安定法第5条の5、2026年10月23日閲覧)
2つ目は、個人情報保護法の利用停止と消去の考え方です。個人情報保護委員会のよくある質問に、ダイレクトメールの停止と消去を求めた例があります。
停止を求めた後も繰り返し送ってくる場合などは、利用停止や消去に応じる義務がある、と書かれています。
出典:個人情報保護委員会「よくある質問」Q9-21(令和4年4月更新、2026年10月23日閲覧)
この例はダイレクトメールの話です。紹介会社の電話にそのまま当てはまるかを、国がはっきり示した資料は見つけられませんでした。だから「同じ考え方で、利用停止と消去を頼める」くらいに受け取ってください。
3つ目は、もとは国の指針で決められていて、2025年1月からは紹介会社の許可の条件にもなった2つです。
- 紹介で就職した無期雇用の人に、就職後2年間は転職を勧めてはいけない
- 「お祝い金」などの名目で、お金をちらつかせて登録を勧めてはいけない
出典:宮城労働局「職業紹介事業者の方へ」(2026年10月23日閲覧)
逆に、電話をかける回数や時間帯を直接決めた法律や指針は、私が調べた範囲では見つかりませんでした。だから「何回までなら違法」とは言えません。そのぶん、自分から連絡のルールを渡すことが大事になります。
その紹介会社の紹介で、期間の定めのない雇用(無期雇用)で転職した場合、2年以内に同じ会社から「また転職しませんか」と連絡が来たら、上の2年間の決まりを思い出してください。
それでも困った時の相談先と、調べ方
止めてほしいと伝えたのに続く。強く勧められて断りにくい。そんな時は、1人で抱えないでください。
民間の職業紹介のことは、都道府県の労働局(職業紹介事業を担当する部署)に問い合わせることができます。
窓口は、次の手順で探せます。
- 「大阪労働局 職業紹介」のように、住んでいる都道府県名と「労働局 職業紹介」で検索する
- アドレスに「mhlw.go.jp」が入っている労働局の公式ページを開く
- 民間の人材サービスや職業紹介事業のページを開き、問い合わせ先の電話番号を探す
個人情報の消去を頼んでも応じてもらえない時は、個人情報保護委員会のページも見ておくと安心です。「個人情報保護委員会 Q9-21」で検索すると、さっきのよくある質問が出てきます。
相談する時は、送ったメールと日付があると話が早く進みます。止めたい時の連絡を文字で残しておく理由は、ここにもあります。
紹介会社そのものが許可を取っているかを自分で確かめる手順は、転職サイトを「使うな」は本当かに書いています。
よくある質問
電話に出ないまま放っておいてもいいですか
放っておいても大きな問題になることは少ないですが、電話はしばらく続くことがあります。メールで「連絡はメールだけで」と一言送るほうが、早く静かになります。
退会したら、登録した情報は消えますか
会社ごとに扱いが違います。消してほしい時は、退会と一緒に「個人情報の利用をやめて、消去してください」とはっきり書いて送ります。
電話が少ない転職サイトはありますか
会社ごとの電話の多さを比べた公的な資料は、見つけられませんでした。どこを使う場合も、この記事の4つを登録の時に先に伝えるのが近道です。
1回断ったら、もう使えなくなりますか
そんなことはありません。休止を伝えた後でも、自分から連絡すれば再開できるのがふつうです。
まとめ
転職サイトの電話が多いのは、人が決まって初めてお金になる仕組みのせいです。あなたが悪いわけでも、担当者が悪い人なわけでもありません。
だから対策は、相手より先にルールを渡すことです。連絡の方法・時間・今の段階・応募は了承してから。この4つを登録の時に伝えれば、振り回されにくくなります。
今日できること
登録する前に、連絡の方法・時間・今の段階・応募の決まりの4つをメモに書く。
すでに電話が続いている人は、今日のうちに「今後はメールだけで」と1通送ってみてください。
これから登録するなら、薬剤師専門のところから1社選ぶ形があります。担当者が付くタイプならファルマスタッフやアポプラス薬剤師などです。備考欄には、さっきの4つを書いておきます。
派遣の働き方も見たいなら、お仕事ラボのように派遣も扱う会社もあります。順位をつけるものではないので、扱う働き方や地域は各社の公式サイトで確かめてください。
