この記事にはプロモーション(広告)が含まれます。紹介している転職サービスは、薬剤師向けの転職サービスであることを基準に選んでいます。執筆者が利用者として使った経験にもとづくものではありません。
ボーナスをもらってから辞めたいけど、いつ言えばいいのか分かりません…。

「あと1年半は辞めないと約束してくれないか?」。薬剤師4年目の私は、当時の役員にそう言われました。
その1年後、別の会社から誘いが来ます。約束の期間は、まだ半年残っていました。あなたなら、すぐに動きますか?
この記事では、転職の時期を「入りたい月」から逆算して決める方法が分かります。ボーナスの支給日の確かめ方、退職を申し出る時期の考え方、管理薬剤師の引き継ぎまで、順番に書きます。
結論:時期は「入りたい月」から逆算して決めます
先に結論です。いい時期は世間の何月かではなく、あなたの予定の中にあります。
決める順番はシンプルです。まず入りたい月を置きます。
次に、そこから引き継ぎと有給休暇の期間を引きます。最後に、ボーナスの支給日と退職を申し出る日を重ねて、ずれがないか見ます。

求人が多い月に合わせるのが正解だと思っていました。


求人の多い月を追いかけるより、自分で動かせる予定を軸にするほうが、あとで困りにくいですよ。
「この月は求人が多い」という話は、よく目にしますよね。ただ、公的な裏付けを今回は確かめられませんでした。根拠のはっきりしない月に合わせるより、自分で動かせる予定から決めるほうが、あとで困りにくいです。
私が転職の時期を決めた時の話
ここは私の経験です。時期を決めたのは、求人の数でもボーナスでもなく、人との約束でした。
4年目:「あと1年半は辞めない」という約束
3年目の冬、薬局の薬剤師が5人から私1人になりました。昼休みは取れず、熱があっても出勤する日が続きました。
そんな時、当時の役員が私を呼び出しました。年収を800万円にするから、あと1年半は辞めないでほしい、という話でした。後で知ったのですが、その方は本部と掛け合って昇給を取ってきてくれていました。
正直に言うと、この時はこらえきれずに、泣きながら毎日つらいことを打ち明けました。
5年目:誘いが来ても、約束の期間を守った
5年目、地域の飲み会で知り合った方から、別の地域の薬局の社長を紹介されました。条件は「土日休み・年収900万円」です。
約束の期間は、残り半年でした。私はまずその役員に報告し、転職を考えていると伝えました。返ってきたのは笑顔でした。
それから約束の期間を守り、引き継ぎを終えてから移りました。転職したのは6年目です。順番を守ったおかげで、円満に次の職場へ移ることができました。
この経験から言えること
- 時期を決めるのは、お金だけではない
- 約束や引き継ぎも、予定の中に入れて逆算する
- 先に伝える相手と順番を決めておく
ちなみに3年目には、他社の年収の話を社内で漏らして失敗しています。給料は上がりましたが、信用は大きく減りました。
社内の雑談で、つい話してしまいそうです…。


気持ちは分かります。でも「他社に誘われている」は1回しか使えないカードだと、私は痛い思いで学びました。
転職の話をどこで誰に出すかは、時期と同じくらい大事です。詳しい話は転職理由の伝え方の記事に書きました。
ボーナスで見るのは「支給日」と「在籍の決まり」
ボーナスをもらってから辞めたい。そう考えるのは自然なことですよね。確かめるのは支給日と、その日に在籍している必要があるかの2つです。
私の記録では、1年目のボーナスは75万円、4年目は110万円でした。この額を時期のずれで受け取れなかったら、さすがに悔しいですよね。

「支給日に在籍している人にだけ払う」という決まりを置いている会社があります。ただ、これは法律で一律に決まっているものではなく、会社ごとの就業規則や賃金規程の話です。今回、この決まりを説明した公的な資料は確かめられませんでした。
だから、自分の会社の規程を読むのがいちばん確かです。あなたは、規程の置き場所を知っていますか? 見る場所は次のとおりです。
- 職場で就業規則と賃金規程(給与規程)の置き場所を確かめる。社内のサーバーや掲示板、事務所の棚にあることが多い
- 「賞与」の章を開き、支給日・計算の対象になる期間・在籍の条件の3つを探す
- 退職の章で、退職を申し出る期限が何日前と書かれているかを見る
- 分からない所は、退職の話をする前に人事や事務の担当に「規程の場所」だけ聞く
規程を読む前に「ボーナスをもらったら辞めます」と伝えると、話がこじれやすくなります。まずは自分で確かめるのが先です。
退職を申し出る時期:民法と就業規則の関係
退職をいつ伝えるかは、法律と会社の決まりの両方が関わります。民法では2週間、就業規則にも定めがあることが多い、とまず押さえておくと迷いにくいです。
鹿児島労働局のQ&Aには、期間の定めのない雇用は申し入れから2週間で終わると書かれています。根拠は民法第627条です。
出典:鹿児島労働局「採用・退職・解雇・雇止め Q5」(2026年10月27日閲覧)
同じQ&Aは、就業規則に退職の決まりがあれば原則としてその規定が適用される、とも書いています。極端に長い期間を定めた規定は、無効とされる場合もあるそうです。
茨城労働局のページは、2週間で効力が生じるとしたうえで、1か月前のように長すぎない定めなら従うことを勧めています。
出典:茨城労働局「やめたいのにダメと言われて困ってる」(2026年10月27日閲覧)

| 見るもの | 書かれていること | あなたがすること |
|---|---|---|
| 民法第627条 | 期間の定めのない雇用は、申し入れから2週間で終わる | 最低限の目安として知っておく |
| 就業規則 | 会社ごとに「1か月前まで」のように決めていることがある | 自分の会社の期限を確かめる |
| 労働局のQ&A | 長すぎない定めなら従うことを勧める説明がある | もめないための目安にする |
どちらが優先されるかは、契約の形や事情で変わることがあります。ここでは一般的な説明にとどめます。
会社に「辞めさせない」と言われたら、どうしたら…。


その時は一人で抱えないでください。労働局の総合労働相談コーナーや労働基準監督署で相談できます。
相談先は、次の手順でネットから探せます。
- 「都道府県名+労働局 総合労働相談コーナー」で検索する(例:「大阪労働局 総合労働相談コーナー」)
- 厚生労働省か各労働局の公式ページを開き、所在地と電話番号の一覧を見る
- 一覧の中から、職場か自宅に近い窓口を選ぶ
有期の契約(期間の決まった雇用)の人は、ルールが違うことがあります。契約書を確かめたうえで、上の窓口に相談すると安心です。
管理薬剤師は、引き継ぎの期間を多めに見る
管理薬剤師が辞める時は、ふつうの退職より準備に時間がかかります。後任が決まらないと、薬局のほうも届け出ができません。
埼玉県のページでは、薬局の管理者を変えた時は変更後30日以内に届け出ると書かれています。届け出るのは辞める本人ではなく、薬局を開いている会社です。添える書類には、資格を示す書類や勤務の状況が分かる書類が挙がっています。
出典:埼玉県「変更の届出(薬局、医薬品の販売業)」(2026年10月1日更新・2026年10月27日閲覧)
届け出の細かい決まりは、都道府県で違うことがあります。調べ方は次のとおりです。
- 「都道府県名+薬局 変更届 管理者」で検索する(例:「埼玉県 薬局 変更届 管理者」)
- 県の薬務課などの公式ページを開き、「変更の届出」の項目を探す
- 届け出の期限と、添える書類の一覧を見る

あなたの薬局で、管理薬剤師が急にいなくなったら何が止まりますか? そこが引き継ぎで渡すものです。
| 引き継ぐこと | 中身の例 |
|---|---|
| 届け出と書類 | 管理者の変更に要る書類の場所・期限 |
| 在庫と発注 | 発注先・在庫の置き場所・期限の近い薬 |
| 人と予定 | シフトの組み方・スタッフへの伝え方 |
| 患者さんの情報 | 在宅や継続して見ている方の申し送り |
有給休暇も、この期間に入れて考えます。6か月以上続けて勤め、8割以上出勤した人には10日が付き、勤続6年6か月以上で20日になります(労働基準法第39条)。
休む日は原則として本人が選べます。ただ、事業の正常な運営を妨げる場合は、会社が別の日に変えられる決まりもあります。
出典:厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A「年次有給休暇をとる条件は?パート労働者でももらえますか?」(2026年10月27日閲覧)
引き継ぎと有給の消化を同じ時期に詰めこむと、後任の方も自分も苦しくなります。先に日数を数えて、カレンダーに並べておくと楽です。
入りたい月から逆算する段取り表
ここまでの話を、1枚の表にまとめます。入りたい月を決めてから、左の列を上へたどるのが使い方です。
| いつ | すること |
|---|---|
| 入りたい月の数か月前 | 就業規則と賃金規程を読む。ボーナスの支給日と退職の期限を書き出す |
| 同じころ | 求人を探し始める。紹介会社に入りたい月を伝える |
| 内定が出たら | 入社日を、引き継ぎと有給の日数から決める |
| 退職の期限より前 | 上司に退職の意思を伝える。管理薬剤師なら後任の話も一緒に |
| 退職日まで | 引き継ぎと有給の消化。書類の受け取り |
| 退職日の翌日から | 次の会社にすぐ入らないなら、年金や健康保険の手続き |
「数か月前」の長さは、引き継ぎの量と規程の期限で変わります。管理薬剤師なら、ふつうより長めに見ておくと安心です。
内定が出てから、入社日を延ばしてもらうのは気まずいです…。


だから最初の面談の時点で、入りたい月を伝えておくのがおすすめです。後から言い出すより、気持ちの面でもずっと楽ですよ。
求人を探す時は、入りたい月をはっきり伝えると話が早く進みます。担当者が付くタイプなら、薬キャリAGENTのような薬剤師専門のところから1社。マイナビ薬剤師で求人の出方を見てみるのも、時期を決める材料になります。
退職日と入社日の間があく時の手続き
退職日と入社日の間があくと、自分でする手続きが増えます。主なものは次の3つです。
- 国民年金:退職日の翌日から14日以内に、住所のある市区町村の役所で手続きをする
- 健康保険の任意継続(協会けんぽ):資格を失う日から20日以内に申出書を出す。被保険者の期間が続けて2か月以上あることが条件で、最長2年まで
- 年末調整:年の途中で入った会社で受けるには、前の会社の源泉徴収票が要る
出典:日本年金機構「国民年金に加入するための手続き」(2025年9月11日更新・2026年10月27日閲覧)、協会けんぽ「任意継続の加入条件について」(2026年10月27日閲覧)、国税庁 タックスアンサー「No.2674 中途就職者の年末調整」(2026年10月27日閲覧)
退職の後すぐに次の会社に入れば、年金の切りかえは同じ日に済みます。日本年金機構の「会社を退職したときの国民年金の手続き」(2024年7月1日更新・2026年10月27日閲覧)に、その例が載っています。間をあけないのも、手間を減らす一つの方法です。

源泉徴収票は、もらい忘れやすい書類です。退職日までに受け取れるか、事務の方に聞いておくと安心ですよ。
よくある質問
薬剤師の求人が多い月はありますか?
公的な統計では確かめられませんでした。月で決めるより、入りたい月と自分の規程から逆算するほうが確かです。求人の出方は、紹介会社に聞くと今の状況が分かります。
ボーナスをもらってすぐ辞めるのは、失礼ですか?
規程どおりに受け取ること自体は、問題ではありません。気をつけたいのは伝え方と引き継ぎです。支給日の後に申し出るなら、引き継ぎの期間をしっかり取ると角が立ちにくくなります。
退職を言い出す前に、転職活動をしてもいいですか?
在職中に探すのは、よくあるやり方です。ただ、活動の話を社内でするのは避けたほうが無難です。私は3年目に社内で話してしまい、信用を減らしました。
まとめ:入りたい月を1つ決めることから
転職の時期に、誰にでも当てはまる正解の月はありません。あるのは、あなたの予定の中で無理のない順番です。
私が6年目に移れたのは、約束の期間と引き継ぎを予定に入れて、順番を守ったからでした。時期を逆算で決めると、お金も人との関係も守りやすくなります。
今日できることは、就業規則と賃金規程の置き場所を確かめることです。そこにボーナスの支給日と退職の期限が書いてあります。
求人の相談先を探すなら、薬剤師向けの紹介会社から1〜2社に、入りたい月を伝えて話を聞いてみてください。
